チリワインの魅力を深掘りしていくと、必ず登場するのが「サステナブル」というキーワード。
でも、いざ人に説明しようとすると……
- 「オーガニックとは何が違うの?」
 - 「どれがサステナブルワインなのか、よくわからない…」
 - 「サステナブルって高そうなイメージだけど実際は?」
 
そんな疑問、抱いたことはありませんか?
今回は、ワイン初心者〜中級者にもわかりやすく、
チリのサステナブルワインにまつわる「よくある質問」をQ&A形式でまとめました。
制度の違いや認証の見分け方、味わいの特徴まで、やさしく解説していきます。
🍷 Q1. サステナブルワインって、そもそもどんなもの?
サステナブルワインとは、「自然・社会・経済」の3つの視点で“持続可能なワイン造り”を実践しているワインのことです。
栽培・醸造・流通のすべてにおいて、環境への負荷を減らし、地域社会や労働環境にも配慮した造り方をしています。
オーガニックやビオとの違いについては、Q2で詳しく解説しています!
🌿 Q2. サステナブルとオーガニック(有機)の違いは何?

オーガニックは“栽培基準”の話、サステナブルは“運営全体”の話です。
オーガニックは「農薬や化学肥料を使用しない」ことが法律で定められた栽培方法。
サステナブルは、これに加えて「社会」「経済」「労働環境」といった持続可能性全体を重視する考え方です。
| 比較項目 | オーガニック | サステナブル | 
|---|---|---|
| 関心の中心 | 栽培(農薬の制限) | 持続可能な全体運営 | 
| 法的な定義 | あり(JAS、EUなど) | 国や団体により異なる | 
| 社会・経済視点 | 基本なし | 含まれる | 
| 併用できる? | ✔️ 可能 | ✔️ 可能(上位概念的) | 
両者は対立するものではなく、「レイヤーの違い」として理解するのがおすすめです。
🇨🇱 Q3. チリってサステナブルに力を入れてるの?
はい、チリは国をあげてサステナブルに取り組んでいます!
2011年には全国統一の「Sustainable Wine of Chile」認証制度を導入。
生産者・政府・業界団体が連携し、現在では輸出用ワインの多くがこの認証を取得しています。
「静かにまじめに、でもしっかり取り組んでいる」――そんな優等生タイプなのがチリです!
🌍 Q4. 他の国と比べて、チリは何が違うの?

ポイントは制度の明快さ。
他国が複数の制度を併存させているのに対し、チリは制度を一本化し、全国的に運用しています。
| 国・地域 | 特徴 | 
|---|---|
| フランス | Terra VitisやHVEなど複数制度が存在 | 
| 米国 | 州ごとに異なる制度(SIP、LIVEなど) | 
| NZ | SWNZ制度で全国統一、義務化の流れ | 
| チリ | 全国で1つの制度 → 消費者にもわかりやすい! | 
明快さ・制度の透明性はチリの大きな強みです。
👅 Q5. サステナブルワインって味にも違いが出るの?
味に違いが出ることは、あります!
- 除草剤不使用 → 土壌微生物が活性化し、ミネラル感のある味わいに
 - 自然と向き合った栽培 → よりピュアでクリアな果実味に
 - 添加物を最小限に抑えた醸造 → 雑味のないクリーンな味わい
 
「やさしい」「飲み疲れしない」と感じるワインには、サステナブルな工夫が隠れているかも。
🔖 Q6. サステナブル認証のマークって、どうやって見分ける?

基本は裏ラベルをチェックしましょう!
- 🇨🇱 チリ:Certified Sustainable Wine of Chile のロゴ
 - 🇺🇸 米国:SIP Certified、LIVE など
 - 🇳🇿 NZ:SWNZ の表記
 
表ラベルだけでなく、“裏”を見るクセをつけるのがポイントです!
🧩 Q7. 有機・ビオ・自然派との関係性はどうなる?
それぞれ異なる思想や制度ではありますが、重なり合いながら実践されているケースも多く見られます。
マトリックスで整理すると、以下になります。
| 分類名 | 法的定義 | 主な関心 | 哲学 | 社会性 | サステナとの関係 | 
|---|---|---|---|---|---|
| オーガニック | ✅ あり | 農薬制限 | 科学的 | ❌ | 一部重なる | 
| ビオディナミ | ✅ あり | 自然周期 | 精神的 | ❌ | 栽培面で重なる | 
| 自然派 | ❌ なし | 醸造 | 自由志向 | ❌ | 間接的に関連 | 
| サステナブル | ✅ あり(一部) | 栽培・醸造・社会全体 | 実践型 | ✅ | 上位的概念 | 
「どれが正解か」ではなく、「何を大切にしているか」で選ぶ時代です!
💸 Q8. サステナブル=高いワインってこと?
実はその逆。チリは“お手頃でサステナブル”が叶う国です!
- 自然条件が農薬に頼らずとも栽培しやすい → コストがかかりにくい
 - 制度が統一されている → 認証手続きの効率化&コスト分散
 - 輸出市場重視の文化 → コスパ重視の設計
 
「意識高い系」ではなく、「気軽に手に取れる良質ワイン」こそチリ流サステナブルの魅力!
🔍 Q9. どうやって“良いサステナブルワイン”を見分ければいい?
以下の3ステップがカギです。
- 認証マークの有無(裏ラベル)
 - 生産者の理念や環境配慮に関する表現(公式サイトや説明文)
 - ワインショップやインポーターの解説(キーワードに注目)
 
ラベルや紹介文に込められた言葉に、造り手の想いが表れています!
🌎 Q10. チリ以外ではどこの国が注目?
チリ以外にも、サステナブルに力を入れている国は多くあります。
- 🇳🇿 ニュージーランド → SWNZ制度。導入率ほぼ100%
 - 🇺🇸 カリフォルニア → SIP認証など多様な制度が併存
 - 🇫🇷 フランス → Terra VitisやHVEなど、伝統と多様性の融合
 - 🇩🇪 ドイツ → FAIR’N GREENなど、人権・労働環境も重視
 
比べてみると、チリは“入門編としてのやさしさ”ד実直さ”が際立ちます!
🍷 おわりに

この記事では、チリを中心に「サステナブルワイン」に関するよくある疑問をピックアップして解説してきました。
サステナブルは難しく考えるよりも、“背景にある想いや工夫を知って味わう”ことが何よりの楽しみ方です。
もっと気軽に、でもちょっと深く。
そんなワイン選びのヒントになれば嬉しいです。
サステナブルなワインの世界を、これからも一緒に楽しんでいきましょう 🍷✨
🔗 この記事は「チリのサステナブルワイン」シリーズの一部です!
A. はじめてでも体系的に
① STARTガイド → ② “11の約束” → ③ おいしさ → ④ 現地レポ → ⑤ 世界前編 → ⑥ 世界後編 → ⑦ 📄 このページ Q&A
B. テイスティング重視で
① STARTガイド → ③ おいしさ → ② “11の約束” → ⑦ 📄 このページ Q&A → ④ 現地レポ → ⑤ 世界前編 → ⑥ 世界後編
C. 比較から理解する派
① STARTガイド → ⑤ 世界前編 → ⑥ 世界後編 → ② “11の約束” → ④ 現地レポ → ③ おいしさ → ⑦ 📄 このページ Q&A
  
  
  
  
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