【深掘りレビュー】チリの“サステナブル認証”は本当にすごい?ワインの裏側にある「11の約束」

通が語るチリワイン

チリワインの「サステナブル認証」って、ラベルにマークがあるだけ?

いえいえ、実は中身がとても濃いんです。

この記事では、その中核となる「11の視点(チェックリスト項目)」を、初心者でもわかりやすく解説。

生産現場でどんな工夫がされているのか、その背景や意図まで読み解いていきます🍷

📌 この記事を読むとわかること

  • チリのサステナブル認証が、どんな仕組みで成り立っているか
  • 認証制度の中核である「11のチェック項目」とその意味
  • 実際のワイナリーで行われているサステナブルな工夫
  • ワインのラベルを見る目が“ちょっとプロっぽく”なるコツ

※本記事の「11の視点」は、チリの公式認証制度やワイナリーの実例を参考に、筆者がわかりやすく整理・再構成したものです。

✅ 「サステナブル認証」の中身は?代表的な11の視点

チリのワイン業界団体 Wines of Chile が運営する「サステナブル認証」は、環境・人・地域・品質などに配慮した持続可能な取り組みを促す制度です。

その中核にあるのが、ワイナリーが取り組むべきチェック項目のガイドライン

ここでは、代表的な11の視点をやさしく紹介します。

No視点のテーマ説明
🍃 ①自然との共生まわりの森や草むら、ちゃんと残してる?
⛰ ②土壌の保全土が流れちゃわないように、ひと工夫!
🐞 ③農薬の配慮農薬の使いすぎ、ダメ絶対!
💧 ④水資源の管理お水、ちゃんとムダなく使ってる?
☀️ ⑤エネルギー管理ソーラーとか、ちゃんと使ってる?
♻️ ⑥ごみと資源の循環ゴミの分け方、ちゃんとしてる?
🧤 ⑦労働環境の整備はたらく人が、安心して働けてる?
🏘 ⑧地域との関係づくり地元と、ちゃんと仲良くしてる?
🔍 ⑨トレーサビリティ「このワイン、どこで作られたの?」がわかる?
🏷 ⑩表示の正確さラベル、ちゃんとウソついてない?
🔁 ⑪継続的な改善つくったあとも、見なおしてる?
「11の視点」は、チリの公式認証制度やワイナリーの実例を参考に、筆者がわかりやすく整理・再構成したものです。

では、各視点をすこし見てみましょう。

🍃 ① 自然との共生:まわりの森や草むら、ちゃんと残してる?

ワインをつくる場所には、ぶどう畑だけじゃなくて、森や草原、川などの自然もたくさんあります。

その自然とどう付き合っているか――実は、それがサステナブルかどうかの第一歩なんです。

  • ワイナリーのまわりにある森や川、草花などをそのまま大事にしてるかどうか。
  • 木を切りすぎたりせず、「自然といっしょに」ってスタイル!

自然とケンカしないのが、おいしいワインへの近道なんです🍷

🛠 実例

有名ワイナリー「エラスリス」では、自社畑に生息する野鳥や原生林を保全。森と畑の“共存”を大事にしています。

⛰ ② 土壌の保全:土が流れちゃわないように、ひと工夫!

土って、ぶどうにとって「ベッド」みたいなもの。だけど雨や風で削られやすいんです。

  • 大雨や風で、土がながれないように、草をはやしたり、畑のカタチを工夫したり。
  • 山の斜面では「段々ばたけ」にしてるとこもあるよ。

土がなくなったら…そもそもブドウが育たない💦

🛠 実例

「モンテス」では、急斜面の畑で段々畑+草生栽培を実践。土が流れないように細かな配慮をしています。

🐞 ③ 農薬の配慮:農薬の使いすぎ、ダメ絶対!

農薬って便利だけど、使いすぎると自然や人に悪影響も。

  • 農薬や肥料は“少なめ&自然にやさしい”を目ざす。
  • 天然由来のものを使ったり、虫さんと仲良くする畑も!

オーガニックじゃなくても、「やさしく」できることはたくさんあるんです🌿

🛠 実例

「エミリアーナ」では、ハーブやてんとう虫を使って害虫と共存!100%有機じゃなくても応用可能な方法です。

💧 ④ 水資源の管理:お水、ちゃんとムダなく使ってる?

水は命の源!ワインづくりでもとても大事。

  • 灌漑(かんがい)=水まきの効率をUP!
  • 使いすぎを防いだり、つかった水を再利用することも。

チリはもともと「雨が少ない国」だから、水の使い方がすっごく大事なんです🚿

🛠 実例

「カサ・シルヴァ」では、最新の点滴灌漑を導入。ブドウの根元だけに水を届けて節水しています。

☀️ ⑤ エネルギー管理:ソーラーとか、ちゃんと使ってる?

ワインづくりって、実はエネルギーもたくさん使います。

  • 太陽光パネルや、ひんやり装置の省エネ化など。
  • 二酸化炭素を減らす取り組みもポイント。

ワインをつくる=エネルギーをつかう。そこにも“未来目線”を!

🛠 実例

「コンチャ・イ・トロ」では、太陽光発電や冷却システムの省エネ化で、カーボンフットプリントを減らす工夫をしています。

♻️ ⑥ ごみと資源の循環:ゴミの分け方、ちゃんとしてる?

ワインづくりでは、意外といろんな“カス”が出るんです。

  • ブドウのしぼりかすや、ビン・キャップの再利用など。
  • コンポスト(たい肥)にしたり、かんたん包装にしたり。

ワインを飲むときって見えないけど、実はエコとの関係が深いんです🍇

🛠 実例

「ボデガス・レイダ」では、搾りかすを堆肥として再利用。資源をムダにしない循環型スタイルです。

🧤 ⑦ 労働環境の整備:はたらく人が、安心して働けてる?

人が元気じゃなきゃ、おいしいワインもできません!

  • 安全に作業できるような工夫や、しっかりしたトレーニング制度。
  • 長くはたらいてもらえるように、休みや健康面も大事にしてるかどうか。

サステナブルって、「人をだいじにすること」から始まるんだよね😊

🛠 実例

「サンタ・リタ」では、労働者の安全研修や福利厚生制度を拡充。長期雇用の環境づくりに注力しています。

🏘 ⑧ 地域との関係づくり:地元と、ちゃんと仲良くしてる?

地域とのつながりは、サステナブルの“心”です。

  • 地元の人をやとったり、学校やイベントとコラボしたり。
  • まちの“顔”になるような、ステキなワイナリーも!

チリのワイナリーって、地域の人に愛されてこそ✨

🛠 実例

「マティティス」では、地元アーティストとラベルを共同制作。文化とのコラボで地域とつながっています。

🔍 ⑨ トレーサビリティ:「このワイン、どこで作られたの?」がわかる?

“どこで、どうやって”作られたかが見えるって安心!

  • ブドウ畑からビンづめまで、ぜんぶ記録して“たどれる”ようにしてる。
  • 品質トラブルが起きないように、管理もばっちり。

ワインにも「身元保証」みたいなものがあるんだね📦

🛠 実例

「ベティッグ」では、畑・区画・収穫日ごとに仕分け。ロット管理も徹底して品質を守っています。

🏷 ⑩ 表示の正確さ:ラベル、ちゃんとウソついてない?

表示ラベルも「顔」のひとつ。誤解のない情報が大事!

  • 品種やヴィンテージ(ぶどうの年)をちゃんと書く。
  • サステナブルって書くなら、その“中身”も説明できるように!

「伝え方」までていねいだと、なんだか信じられる🍷

🛠 実例

「ヴェンティスケーロ」では、持続可能性についてのQRコード付きラベルを導入。裏側の努力を“見える化”しています。

🔁 ⑪ 継続的な改善:つくったあとも、見なおしてる?

最後のカギは「つづけること」。だからこそ改善が必要!

  • 「作って終わり」じゃなくて、つねに改善できるようにチェック。
  • 年に何回か、自分たちで振りかえってるんだって。

ゴールじゃなくて、“つづけること”がサステナブルのキモ🌀

🛠 実例

「ビーニャ・モラレス」では、年次目標を設定してPDCAサイクルを回す体制が整っています。

✅ どうやってチェックしてるの?

  • チェックは外部の第三者機関が行います
  • 訪問審査+書類確認+関係者ヒアリングなど
  • 項目ごとにスコア化 → 一定点以上で認証
  • 一度取ったら終わりではなく定期更新制です

ゆるそうに見えて、けっこうガチな制度です!

✅ さいごに|チェックリスト=“信頼の土台”

ここで紹介した11の視点は、ワインの味や品質に“直接は出ない”かもしれません。

でも、背景にこうした取り組みがあるからこそ、

  • 安心して買える
  • 応援したくなる
  • 未来に希望が持てる

そんな1本に出会えるのかもしれません。

次にチリワインを手に取るときは、ちょっと裏ラベルにも注目してみてくださいね🍷

🔗 この記事は「チリのサステナブルワイン」シリーズの一部ですおすすめの読み方ガイド

世界とチリの比較編

📚 参考文献・出典

  • Wines of Chile(ワインズ・オブ・チリ)公式サイト
  • Fundación para la Innovación Agraria (FIA):
    Código de Sustentabilidad de la Industria Vitivinícola Chilena(※チリ農業イノベーション財団による持続可能性ガイドライン)
  • 各ワイナリーの公式サイト・サステナビリティレポート(2024年〜2025年確認)
    • Viña Errazuriz(エラスリス)
    • Viña Montes(モンテス)
    • Emiliana Organic Vineyards(エミリアーナ)
    • Concha y Toro(コンチャ・イ・トロ) ほか

※本記事の「11の視点」は、チリの公式認証制度やワイナリーの実例を参考に、筆者がわかりやすく整理・再構成したものです。

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