チリワインのサステナブル最前線【未来をつくる現場から】

通が語るチリワイン

Hola(オラ)〜!チリワインなび管理人です🍷

チリのワインって「自然にやさしい」ってよく言われますよね?

『でもそれって、ほんとに“ちゃんとやってる”の?』『実際どんなことをしてるの?』

そんな疑問に答えるべく、今回は「サステナブル認証」の中身から一歩ふみこんで、、、

実際にチリのワイナリーで“いま”行われている取り組みをご紹介します。

「なんとなくイイコトしてそう」じゃない、“地に足のついた共生”の姿を、ぜひのぞいてみてください!

📌 この記事をよむとわかること

  • 原生林や川を守りながらブドウを栽培する事例
  • 地域住民や農園スタッフの暮らしを支える活動
  • “自然と会話する”栽培スタイルの広がり
  • 気候変動に立ち向かうチリワイン産地の戦略と覚悟

🌳 森とブドウ畑は“ケンカしない”

たとえば、チリ北部アコンカグア・コスタにある名門「エラスリス」。

ここでは、原生林とブドウ畑が隣り合わせに存在しています。

「森は切らない」「川はそのまま残す」——そんな当たり前のようで難しい選択を、彼らは実践しています。

森を切って畑を広げるのではなく、“森があるからこの畑がある”という発想。

実際、野鳥や昆虫、希少植物などの生態系が残されており、気候や風のバランスも保たれています。

畑にとっても、森は大切なパートナーなんです。

🌍 ちょっと深掘りコラム

「生態系は壊すものじゃなくて、一緒に育てていくもの」。そんなチリらしいスケール感と自然観が感じられる事例。

“自然を守る”だけじゃなく、ワインづくりにおける機能的パートナーとして、森の存在を活かしているのが印象的です。

🏘 地元の人たちと、一緒にワインをつくる

サステナブル=環境だけではありません。「人」と「地域」も大切なテーマ。

たとえば、サンタ・リタでは農園で働く女性たちの労働環境の改善に取り組み、

トレーニングや職業教育の場も提供しています。

ワインは、ただの飲みものじゃない。誰かの「働く場」であり「生き方」そのものなんですね。

🌍 ちょっと深掘りコラム

「サステナブル=エコ」だけじゃないという視点が、チリの魅力。

地域との関係性や、現場で働く人の暮らしを支えることも含めて“持続可能”。

そうした価値観が、ラベルや味わいにもにじみ出てくるのが、ワインのおもしろいところです。

🌱 “自然と会話する”栽培と醸造

気候の変化、水の不足、病害虫の増加……ワインづくりの現場では、さまざまな課題があります。

そんな中、リジェネラティブ農法(環境再生型農法)を取り入れ、土を育て直す動きも出てきています。

エミリアーナなどの自然派ワイナリーでは、土の微生物や動植物との調和を重視した栽培スタイルが進んでいます。

「土の声を聞く」って、ちょっと詩的だけど、彼らにとってはリアルな判断軸なんです。

🌍 ちょっと深掘りコラム

「人がコントロールする」のではなく、「自然の反応を見て調整する」──

そんな “対話する栽培”がチリでも根づきはじめている実感があるんだ。

土や虫と向き合いながら、マニュアルに頼らない本物志向の栽培をしてる現場。その先にあるワインには、やっぱり“何かが宿る”気がするんだよね。

🔥 気候変動と向き合う、ワイナリーの覚悟

チリではここ10年ほど、「メガドロート(Mega Drought)」=超長期の干ばつに悩まされています。

ふつうの水不足とはちがい、「10年以上も雨が少ない」というレベルで、水の確保が本当にむずかしくなっているんです。

この水の危機をきっかけに、点滴灌漑(てんてきかんがい)の導入や、エネルギー源の見直しなど、環境への負担を減らす取り組みが広がりました。

たとえば…

  • コンチャ・イ・トロでは、冷却システムを工夫してCO₂排出量を大きく削減。
  • モンテスなどは、標高のちがう場所に畑を分散させて、気温や水の変動リスクに備える

などです。

「ただおいしいワインをつくる」じゃなくて、「未来のためにおいしいワインを残す」。そんな意志が伝わってくるんです。

🌍 ちょっと深掘りコラム

気候変動に“受け身”じゃなくて、“前向きな戦略”で立ち向かっている姿勢が、チリのワイナリーにはある。

単にエコだから…ではなくて、「長く、うまく、作りつづけるための現実的な知恵」として動いてるのが印象的。

この姿勢が、そのまま“味わいの深さ”にもつながってる気がするんです。

🍷 おわりに

チリのサステナブルなワインづくりは、「ただエコにやってます」ではなく、未来に向けてのリアルな挑戦の連続。

自然と、地域と、人と、どう向き合うか。

その答えが、それぞれのワイナリーで“味”として現れているんですね。

次にチリワインを飲むときは、「このワインの裏側で、どんな物語が動いているのかな?」

そんな視点で味わってみてはいかがでしょうか?

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